『論破力』という本の感想・レビューをお伝えします。
変な屁理屈ばかり言ってないで、さっさとやってくれよ
こちらのお願いに対して、また反論……
自分の言動に対して反対している相手を賛成に変えることができれば、どんなに人間関係のストレスが減ることか……。
いくら説得しても相手が自分の思いどおりに動かない、自分の意見に反対し続ける、決して妥協しない……、そんなときに「イライラ」がつのります。
そうななってしまうのは、あなたの「論破力」に問題があるからなのかもしれません。
KTK(高速大量回転)法の実践家デビっちんです。
今回は、
論破力=説得力のある話し方
を高めて、人間関係のストレスを軽減するのに役立つ内容が盛りだくさんの本をご紹介します。相手を思いどおりにする技はもちろん、なぜ「イライラ」したり不愉快に感じているのか、自分自身の言動に気づきを与え、生活が楽に豊かになります。
本の概要とデビっちんが考えや行動が変わった部分をお伝えしますので、興味があれば、是非チェックしてみてください!
【論破力】ってこんな本です。
相手を論破することで有名な、ひろゆき氏の著書です。
「論破する」というと言葉の力で相手をコテンパンにねじ伏せるような印象を持っていましたが、いかに周囲の人たちに自分の方が正しいと思わせるような「印象」を与えることが著者ひろゆき氏の考える「論破力」です。
「論破力=説得力のある話し方」
ですが、高めた論破力を向けるべき対象は、議論している相手ではなく、議論を見聞きしている周りの人です。なぜなら当事者2人同士では議論の決着はつかなく、議論の勝ち・負けをジャッジするのは当事者以外の人だと解説されていたからです。
議論している手強い相手にYESと言わせる説得する方法はもちろん、観客の心を揺さぶるテクニックや試合に負けても勝負に勝つ方法、イラッとしたときの解消方法まで、全部で45の技が紹介されていました。
自分に自信がある人はどんどん実践して生活を楽にすることができる内容だと感じました。反対に自信がない人は、理屈はわかるけどそんなことできない……となるような気もしました。
とはいえ、1つでも2つでも実践するだけで楽に生きられるようになるんじゃないかなーと思いますし、実践することで新たな気づきや学びに出会えるはずです。
それでは全体の概要はこのくらいにして、いつものように本文中から気づきを得た3つの表現を紹介します。
【論破力】感銘を受けて行動や考えが変わった3つの表現
意見を言わずに事実を言う
論破力というと、論理の力で理詰めに相手を説き伏せるイメージがありましたが、自分の考えではなく事実をベースにして話すことが大切です。自分の考えをいかに納得感のあるように伝えられるかを訓練して生きてきましたが、考えの元になる事実を全面に出す方が効果的です。
おいらの場合、自分の感情ペースで話すことがほとんどないのですよ。「こういう事実がありますよね」という事実ベースの話をしていることが圧倒的に多い。結局、事実に対抗するものはすごく難しいということなのですね。
出典:『論破力』P.20 著:ひろゆき[西村博之]
もっともらしい意見よりも事実のほうがだんぜん強いということなのですよ。
出典:『論破力』P.22 著:ひろゆき[西村博之]
優れた意見をどう伝えるかよりも事実ベースで話す!
1対1は厳禁、必ず「ジャッジ」をつける
テレビやネットの討論番組には、必ずそれを見ている人がいて「誰が買ったか、負けたか」を常に判断しています。じつはビジネスシーンでも同じで、議論の場にはそれを見てジャッジする人がいるわけです。つまり、大事なことは目の前の相手と討論することよりも「見ている人に自分をどうプレゼンするか」だと思うのですよ。
出典:『論破力』P.54 著:ひろゆき[西村博之]
仕事の連絡でChatWorkというコミュニケーションツールを使っています。
チャットワーク
1対1のチャットは、他の人のことを気にしなくてよく楽なので使っていましたが、本書を読んでからは1対1は最小限にしてグループチャットで連絡をとるようにしました。
相手そのものを対象とせず周囲のメンバーにどう見えるかを考えるようになると、相手を説き伏せた自己満足や説き伏された不満足感に一喜一憂することがなくなります。
一方で、どうしても1対1にならざるを得ない状況もありますが大丈夫です。その対策もバッチリ解説されていました。
1対1場は相手に一方的に言わせておいて、こちらはただただ聞いておく。必要であれば言葉だけ謝罪をしておく。その後で、関係者がわかるチャットやメールで、議論の内容、相手の言い分、自分の考えを記載して、読んだ人にジャッジしてもらうようにすればOKです。
時間差が生まれてもいいから観客のいる場所を必ずどこかにつくって、ジャッジの前で議論するようにする。
出典:『論破力』P.68 著:ひろゆき[西村博之]
議論するならジャッジがいるところで!
いざというときのための論破力
人間関係のストレスを減らすことで自分が楽になったり幸せを感じることが目的であれば、論破力を使って相手を説き伏せるのが最終的なゴールではないかもしれないこと。
「論破力」を使って自分の周りの環境を変えるのも一つの手ですけど、そういった武器を持っていてもあえて使わないことで、心の余裕が一段増えたりもするんですよね。
出典:『論破力』P.245 著:ひろゆき[西村博之]
「相手を論破することができればストレスが減って幸せになれる」そんな想いを持っていたデビっちんの考えの短絡さにグサッと刺さった一言です。だから本書を読んだんですけどね。
本書で学んだ技はいざというときに使える伝家の宝刀として日々研ぎ澄ましておくのも1つの考えなんだなと学びました。
奥さんやパートナー、取引先の人を論破しても、その後の関係にメリットないですからね。そんな人もいるんだと思えることで相手を赦せるようになります。
切り札は先に見せるな
見せるならさらに奥の手を持て
おわりに
ひろゆき氏は頭が良く回転も速いからこそ、相手を論破することができるのだろう、と思っていましたが違いました。本文全体を通して相手の言動や仕草をこと細かに観察し、こう言ったらどんな反応をするか?という仮説を立て検証することを人一倍多く実践していることがわかったからです。
その背景には「相手にどう思われてもいい」「嫌われてもしょうがない」というスタンスがあり、以下の好循環が発動しているのだと感じました。
ゲーム感覚で気軽に相手の反応を得るから、どう反応するかのデータを得られる
↓ ↑
どう反応するかのデータが豊富にあるから、楽に相手の反応を試せる
相手の反応をみるための観察力を高めるための記事です。
相手がどんな反応をするかのストックが多くなればなるほど、ますます相手を思いどおりにしやすくなります。そうすれば本書で紹介される45もの技を活用しやすくなるので、ますます人間関係での「イライラ」が減ること間違いなしです。
最後に、「論破力」は強力な武器で相手を思いどおりにしやすくなる力があります。
しかし相手を変えるよりも自分を変える方が簡単で弊害も少ないと、ひろゆき氏はあとがきで述べています。
本文を読んだ人はうっすらと理解してもらえてるかと思いますが、他人を変えるより自分を変えるほうが簡単なんですよね。不快な相手を変えるよりも、その相手を見ても不快に感じないように自分を変えるほうがよっぽど簡単だし確実で、副作用もなかったりします。
出典:『論破力』P.243~244 著:ひろゆき[西村博之]
他人を変えるより自分を変えるのに役立つ本の感想・レビューはこちらです。
それでは今回はこのへんで。
デビっちんでした♪