たくさん行動しても、何回やっても同じ結果になることが多い人は、「気づきの力」が足りないからかもしれません。
気づくことができなければ、同じ状態をくり返すことになるので、何度やっても同じ結果になりやすいからです。
「気づき」の力を高めることで、自分自身の状態を知り、新たな選択をすることで別の未来につながる道に接続することができます。
KTK(高速大量回転)法の実践家デビっちんです。
自分を支えるため、自己成長するためには、自分がしていること、自分に起きていることに「気づく」必要があります。
気づいて初めて次の選択をすることができ、行動が変わるからです。
今回ご紹介する本は、こんな人におすすめです。
- いつも同じ失敗をしてしまう
- コミュニケーションが苦手
- 視野がせまいとよく言われる
- 失敗の原因がわかっているのに、くり返してしまう
- 身体感覚を高めたい
「気づき」の力を高めることに興味があったら、チェックしてみてください。
【気づきのセラピー】って、こんな本です。
今ここでの気づきの流れを体験する、体験的、実践的な心理療法であるゲシュタルト療法を解説している入門書です。
本の構成としては、ゲシュタルト療法の実践的アプローチ例を導入とし、その特色と誕生までのプロセス、最終部には実践する上での具体的なワークが紹介されています。
ゲシュタルト療法って?
伝統的な心理療法と比較して説明するね。
伝統的な心理療法は、患者の過去に問題があると考え、生まれてからの経緯等を分析して問題解決するアプローチです。
一方で、ゲシュタルト療法、患者の本当の問題は昔あった問題を「いま-ここ」で持ち続けていることに原因があると考えています。
そこで、現時点の自分を見つめることで、どんな問題にも対応できる方法を身につけることを目的としています。
自分を見つめるためには、自分がしていること、自分に起きていることに気づく必要があります。そのため、「気づき」の力を重要視しています。
なので、本書には「気づき」の力を高める秘訣や実例がたくさん紹介されています。
それでは概要はこれくらいにして、感銘を受けて行動が変化した場所を中心に内容を紹介していきます。
【気づきのセラピー】感銘を受けた表現
からだに声を与え、身体意識に気づく
身体の「部位」に声を与える。それはあなたの「一部」に声を与えたと考えていませんか。ゲシュタルト療法では、むしろ身体の声こそが「あなた自身」であると考えます。ゲシュタルト療法の立場は、心と身体を一つのものととらえます。精神と肉体を二つに分けません。身体は私という心の現れでもあるからです。
身体の「部位」に声を与えることで身体感覚が活性化し、新たな気づきを得られることに感動しました。
引用文だけだとわかりにくいので、具体例で説明します。
突然ですが、風邪をひいたとき、理由を考えることはないでしょうか?
たとえば、こんな感じです。
- 布団をかけないで寝てしまった
- 汗の始末をしなかった
- 季節の変わり目
これが原因だったのでは?なぜ?と考えてしまうことが多いかもしれませんが、ゲシュタルト療法では、そのような思考プロセスを一旦止めます。
そのプロセスは「過去の私」の立場の解釈だからです。
ゲシュタルト療法では、体の「部位」に声を与えるアプローチ方法があります。
風邪をひいて喉が痛い、胸が苦しい、頭が痛い、という症状があれば、それぞれ、喉に、胸に、頭に声を与えて聞いてみるのです。
喉が、「熱い」と言うかもしれませんし、「狭い」と言うかもしれません。「熱い」ということに気づけば、冷やしてみようという選択ができますし、「狭い」のであれば緩めてみるという選択ができます。
身体感覚には、ふだんから注意深く意識を向けていないと見過ごしてしまう微細な体験があります。しかし、自分のからだに意識を向けていると、驚くほどいろいろな変化や感覚が生まれては消えていき、再び新たな感覚が起きていることに気づくでしょう。
身体に声を与えることで、身体感覚に気づくことができ、新たな選択をすることができます。
新たな選択が正しいか、間違っているかは気にしなくてOKです。
どのような選択をしてもよいのです。「いま-ここ」にある自分の身体感覚を信じて、それを表現することで、次の気づきの扉が開くからです。
何だかやる気がでない、ダルい、そんな時は身体の「部分」に声を与えてみましょう。
部分の総和は全体にならない
私たちがあなたを見るとき、「あなた」(=全体)を認識(知覚)します。あなたの「ここの部分」を認識するわけではありません。あなたの着ている服装、家系などをいくら個別に分析しても、それはあなたの一部分です。ゲシュタルトとは「全体性」ですから、「個々の要素」をいくら足しても、ゲシュタルト=あなた(全体)にはならない、つまり「全体は、その部分部分の総和より偉大である」という視点を持ちます。全体は部分どうしの相互作用・相互依存によって成り立っているため、諸部分は全体における機能と場を離れては成り立ち得ないと考えるからです。
読書も同じだなーと深く実感した内容です。
いくら部分部分を理解しても、著者の言いたいことがわかっていなければ枝葉末節に過ぎません。
本全体で著者の主張を見つけてから、各論の理解するようにしましょう。
「今-ここ」に焦点をあてる
ゲシュタルト療法では「いま-ここ」の現時点のことに焦点を当てていきます。……中略……思考領域のプロセスを止めることです。思考領域へ意識がいくこと、つまり考えることは人間の特徴でもありますが、思考は「過去と未来」について想像することです。
現代人は思考レベルでの言語的な表現はたくみになったものの、それは自分自身の一部でしかないとのこと。
想像力が豊かになったことは人類の進化ですが、現実にコンタクトせずに現実を想像してしまうことは問題と言及していました。
自分で相手の顔、目、表情を観察している人は現実とコンタクトして(自分の目で見ている)ので、会話やコミュニケーションが進みます。しかし、相手を見ていない人は、相手が「いま-ここ」でどんな反応を示しているかを知ることができません。そのために相手の人を「想像する」ようになるのです。相手は「今、怒っているかもしれない」「今、もしかしたら気持ちを閉じているかもしれない」と想像するのです。そのために、相手は「今、私を見つめている」「今、私をにらんでいる」と想像します。自分が目を使って見る代わりに、「相手の目の機能を使ってみる」ようになるのです。したがって、他人の目が気になってくるわけです。
以前のぼくは、めちゃくちゃ人の目を気にする人生を送っていました。
- 恥ずかしい思いをしたくない。
- 怒っているよね、たぶん……。
- ○○と思われていたらどうしよう。
現実にコンタクトせずに、他人の目ばかりを気にする苦しい状態だったんです。
しかし、ゲシュタルト心理学に出会って、「いま-ここ」にある事象そのものに目を向けることができるようになってからは、とても楽になりました。
他人の目を気にしてしまう人は、上の図の中間領域ではなく、内部領域に目を向けることを意識してみてください。
それだけで症状はだいぶ改善します^^
おわりに
ゲシュタルト療法という言葉を知らなかったら、身体の声を聞くとか、頭大丈夫?って言われてもおかしくないと思います。
でも実際にやってみると効果バツグンすぎて、それなしで自分の問題を解決しろって言われたら途方に暮れるレベルの内容になっています。
また、ここには書ききれませんでしたが、最終部に記載のある実勢的なワークが大変わかりやすいのも大きく学びになるところの1つです。
ゲシュタルト療法は、実践を重視するのでワークを通じて学びが深くなるからです。
「気づき」を高めるうえで、本よりもさらに有益なのが下記講座内の動画です。
実を言うと、ゲシュタルト心理学とかアレクサンダー・テクニークは本を読んで興味がありましたが、書籍だけではよくわからなかったのです。
そんなときに出会ったのが上の講座でした。
この講座を受講して、気づきの力がグッと高まりました。そして、自分自身と向き合い、調整できるようになり、別の選択ができるようになり学びの成長が加速しました。
上の講座は気づきの力が高まるだけでなく、疲れにくいパソコン操作方法を学ぶことができますし、そこを切り口に日常生活での身体調整方法を専門の講師から学ぶことができます。
動画の講座なので、自分の好きなタイミングで学ぶことができますし、何度もくり返し見ることができます。
心の状態、体の状態に気づく力を高め、自分自身を整え、選択を変え、別の未来をつかみましょう^^
それでは今回はこのへんで。
デビっちんでした♪