高速大量回転法実践家のデビっちんです。
前回、2016年に読んだ中で一番お気に入りの本を紹介しました。
こちらの本です。
ジャケを見るだけでめちゃくちゃテンション上がります!
原書名もいいですよね。Art of learning
Artですよ、Art、学びの芸術ですよ。
チェスの世界チャンピオンから今度は太極拳の推手でも世界チャンピオンになった著者が、トップクラスの競技者になるための習得の技法を語った本です。
文中に「負の投資」という概念があります。
それは、高速大量回転法だけでなく新たなスキルを学ぶときに役立つモノです。
今回、その「負の投資」をご紹介します。
負の投資
さっそく、該当部分を引用してみます。
今持っている考えを捨てる必要がある。
いずれ勝てるようになるために、今はまけなければならない。
武術未体験のある力持ちの大男が初めて道場に来て、ひ弱で小柄な相手と取り組み稽古をしている場面をイメージしてみてください。
ひ弱で小柄な相手は経験者ですから、力持ちの大男を簡単に押したり投げ飛ばしたりします。
力持ちの大男は自分の剛力を誇示しようと、力で相手に抵抗しようとします。
相手はひ弱で小柄ですから、力を入れれば楽勝です。
しかし、これをやってしまうと何一つ学ぶことができません。
成長するためには、今持っている考え捨てる必要があります。
筋骨逞しい男が、筋肉以上の術を覚えるまで投げ飛ばされ続けなければなりません。
投げ飛ばされ続けることで、身体のメカニズムや技に関する理解が進むんですね。
その結果、力に頼らずとも相手の攻撃を無効化するスキルが身につくことになります。
以上が「負の投資」の考え方です。
負の投資の展開
「負の投資」の考えを高速大量回転法の読み方に当てはめてみます。
力でねじ伏せる = 従来のゆっくり読む読み方
投げ続けられる = ざっくりくり返す読み方
ざっくりくり返す読み方よりも、ゆっくり読んだ方が理解できる気がする〜
ここで、PC操作を考えてみます。
力でねじ伏せる = マウスで操作
投げ続けられる = ショートカットキーで操作
ショートカット使うよりも、マウスの方が速いし楽だよー
もう1つ、パソコン操作を例にエクセル処理を考えてみます。
力でねじ伏せる = 関数機能で対応
投げ続けられる = マクロ機能で対応
マクロ書くよりも、関数を組み合わせでも対応できるよー
ダメ押しでもう1つ、文字入力の例です。
力でねじ伏せる = ローマ字入力
投げ続けられる = 親指シフトで入力
親指シフトで入力すると、同じ時間でローマ字入力の1/3しか入力できないよ〜
これらはそれぞれ
・KTK法でたくさん本が読め実践する時間もできた
・マウスをほぼ使わなくなり、生産性が向上した
・3時間かかった仕事が5秒で終わるようになった
・文字入力速度が1.5倍、身体の疲れが半減した
というような成果が得られ、今では元に戻れない状態にまでなりました。
以上は僕の例でしたが、誰もが経験しているはずなんですよ。
例えば、ガラケーの文字入力から、スマフォのフリック入力に切り替えた人は思い出してください。
なかなか思い通りに文字が入力できなかったあの感覚を。
でも負の投資を経て、一度フリック入力が身についたら、もう元には戻りにくいですよね。
これらって、全部同じ関係ですよね。
新しいスキルを学ぶとき、不慣れさや不安から従来のやり方に戻りがちです。
しかし、今までの自分を手放し、敢えて非効率だったり負け続けることで、次元の異なる武器を手に入れることができるのです。
そのためには、投げられ続ける中で自身の変化に気づき、観察する客観視が必要です。
この変化をを知覚できないと、ただただイタイ思いをするだけで「負の投資」のリター
ンを享受できませんよ。
今回は「負の投資」という概念を説明してみました。
他にも「数を忘れるための数」とか「より小さな円を描く」なんてのも、KTK法やスキ
ル全般の習得のヒントがありました。
またどこかでご紹介できればと思います。
それでは今回はこのへんで。
デビっちんでした♪