裏の高速大量回転法

KTK(高速大量回転)法のやり方、習得へのヒント、読んだ本を中心に発信していきます

なぜ、「わかるところ」だけ飛ばし読みしても理解が進むのか?くり返し読み続けることで全体の理解が進むメカニズム

「わかるところ」だけ飛ばし読みしても、くり返し読み続けることで全体の理解が進むメカニズム

飛ばし読みしていい理由はわかったけど、飛ばし読みしていくだけで理解が進むのは何で?

 

今回の記事では、そんな悩みを解決します。

 

飛ばし読みしていい理由はこちらの記事で解説しています。

www.kousokutairyoinfo.com

 

KTK(高速大量回転)法実践家のデビっちんです。

年間200冊以上の本を読んでいます。

今まで読んだ本はこちら 

デビっちん - 読書メーター

KTK法で、通関士試験、日商簿記2級に合格できました。 

 

KTK(高速大量回転)法についてお伝えしている記事はこちらです。

www.kousokutairyoinfo.com

  

今回、「わかるところ」だけくり返し読み続けることで、「わからない」ところの理解が進む理由を解説します。

 

飛ばし読みしても理解が進む理由
  • 複雑な知識はより単純な知識の組み合わせ
  • 学習しやすいのは自分の認知構造に合致しているとき

 

読書や資格試験の勉強だけでなく、ビジネスやスポーツでも成果が出ている考え方です。興味があればチェックして実践してみてください!

 

 

「わかるところ」だけ飛ばし読みしても、くり返し読み続けることで理解が進む理由

『なるほど!合格勉強術』のコラムの中で、「わかるところ」だけ飛ばし読みしてもくり返し読み続けることで理解が進む理由が2つの学問分野から解説されています。

 

  • 行動分析学
  • 教育心理学

 

単純な知識に熟達することでより複雑な知識が理解できる、というのが行動分析学での考え方です。

 

認知構造に合致したとき学習しやすい、というのが教育心理学の考え方です。

 

それぞれの考え方を確認し、具体例で理解を深めていきましょう。

 

複雑な知識は単純な知識の組み合わせ【行動分析学】

複雑な知識もより単純な知識の組み合わせなので、複雑な知識をマスターするためには、単純な知識に熟達し、流れるように素早く利用できるまでくり返し練習すればいいという考えに基づいています。知識は単に正確に知るだけでなく、素早く活用できることが重要なのです。

……中略……

わかるところとわからないところを分けつつ、とりあえずわかるところをどんどんとくり返しているのは、わかるところに熟達し、より素早く活用できるようになることで、わかるところも含めた全体がわかるようにしているのです。

 なので、単に「わかる」だけで不十分で、即座にわかる・判断できることが重要なのです。

 

出典:『なるほど!合格勉強術』 著:宇都出雅巳 P.139~140 

 

複雑な知識は、より単純な知識の組み合わせにすぎません。

 

例えば、英語の長文読解の問題を思い浮かべてください。

どんなに長い長文も短文の組み合わせにすぎません。さらに短文は構文や熟語、単語の組み合わせに過ぎないので、その1つ1つが楽に読めるようになると文章が長くなっても楽に読むことができます。長文問題に慣れているから解けるのではなく、より小さな知識に熟達しているから解けるようになるのです。

 

例えば、プログラミング。

複雑なプログラムは、より単純なプログラムの組み合わせにしかすぎない。

簡単なプログラムを鼻歌交じりでサクサクーっと書けるから、より複雑なプログラムを書ける。

 

こう教えてもらったのは、プログラミング未経験のデビっちんでも3ヶ月程度で事務業務に支障ないくらいのマクロを書けるようにしてくれたエクセルマクロの教え方にかけては日本一と勝手に思っている塾長の言葉です。

 

プログラミング未経験の方は、以下の講座がオススメです。

「エクセルマクロ・VBA基礎編」講座と演習 | エクセルマクロ達人養成塾

練習問題も豊富(動画解説つき)で、実際に業務で使える教え方をしてくれています。

 

複雑なプログラムを書けるから、簡単なプログラムでも素早く書けるのではないんですね。

 

とすれば、複雑な知識を習得するためには、単純な知識にくり返し触れ、流れるように素早く利用できるまで熟達すれば良いと考えることができます。

 

KTK(高速大量回転)法の概念で言えば、以下が当てはまります。

  • 1回目よりも2回目の方が速く読める
  • 正確性だけでなく、反応スピードを高める 

 

正確性だけでなく反応スピードを高めることで、脳のリソースが開放されます。

つまり、頭に負荷がかからず省エネで認識できるようになります! 

 

「わからない」ところを頑張って読んでいる時点で脳には大きな負担がかかっています。例え、その状態で「わからない」ところが「わかった」としても、多くの時間を費やしている場合が多いですし、脳は疲弊し次の文章を読む気がなくなりやすくなります。

 

逆に考えてみましょう。

 

「わからない」ところに多くの時間を費やすということは、同じ時間で別の「わかる」かもしれなところを切り捨てているということです。

 

「わかる」ところに焦点を当てて楽に読めるようにくり返すのは一見ムダな行動のように見えますが、「わかる」ところの熟達度合いを上げ、より素早く活用できるために必要な行動なんですね。

 

だからこそ、「わからない」ところは飛ばし「わかる」ところに焦点を当ててくり返し読むことがKTK(高速大量回転)法では推奨されているのです。

 

「わかる」ところに焦点を当てることをくり返していくことで、「わかる」ところが熟達し、より素早く活用できるようになり、余裕が生まれてきます。そこで生まれた余裕があるからこそ、「わからない」部分を読もうという気になるというメカニズムです。

 

とはいえ、「わからない」ところに出くわしたら、やっぱり「わかりたい」のが人間です。デビっちんもそうです(笑)

 

そんなときは、以下の質問を投げかけてみてくだい。

 

今読んでいるところ、本当に今すぐ「わかる」必要があるだろうか?

 

明日、明後日、1週間後、あるいは1ヶ月、1年後にわかったとしても、困ることはないのではないでしょうか?もし今すぐ必要でなければ、その「わからない」部分は勇気をだして飛ばしましょう^^

 

注意点としては、わかるところだけを読み続けないこと。

 

「わからない」部分を読み飛ばすのは理解するために効率的ですが、ずっと同じところだけを読んでも目標とするラインに到達できません。現状とゴール、その2つを常に意識して、それらのギャップを埋めることを目標に飛ばし読みしていきます。

 

飛ばし読みの前提にはゴールと「くり返し」があるのです。

 

大事なのでもう一度くり返すと、

 

「わかる」ところに焦点を当てることをくり返していくことで、「わかる」ところが熟達し、より素早く活用できるようになり、余裕が生まれてきます。

 

また、それに伴い、脳の中で余裕が生まれるため、認知構造が変化しやすくなります。

認知構造とは、行動する主体が既に認識していることです。カッコいい言葉で言うとスキーマと言われたりもします。

 

認知構造が変化するとどうなるかは、教育心理学の面から見ていきましょう。

 

学習しやすいのは認知構造に合致しているとき【教育心理学】

「わかるところ」=勉強する人の認知構造に合致しているところ

「わからないところ」=勉強する人の認知構造に合致しないところ

そして、「わかろう」としないで読むことは、勉強する人の認知構造に合致する、つまり学習しやすい、わかりやすいところに集中して時間を使うことを可能にします。

 

出典:『なるほど!合格勉強術』 著:宇都出雅巳 P.107 

 

教育心理学では、人が学習しやすいのは、自分の認知構造に合致している時と考えられています。

 

例えば、フットサルのルールを学習するときは、野球やバレーボールを経験している人よりもサッカーを経験している人の方が有利です。一方で、ソフトボールのルールを学習するとは、サッカー経験者よりも野球経験者の方が有利です。

 

ゆえに、認知構造が合致しているときに人は学習しやすいのです。

 

こうやって学習しやすい「わかるところ」を読むことで、それが学習され、読み手の新たな認知構造となります。

 さらに、この新たな認知構造により、最初の読み手の認知構造には「合致しないところ」だった「わからないところ」も、一部は合致するところが出てきます。

 そして、最初は「わからないところ」だったのが、くり返すなかで、読み手の認知構造と合致することろが出てきて、「わかるところ」になっていくるわけです。

 

出典:『なるほど!合格勉強術』 著:宇都出雅巳 P.103

  

認知構造に合致する「わかる」ところを読むことで、それが学習され、新たな認知構造となります。

 

KTK(高速大量回転)法の概念だと以下の要素です。

  • ストックが増える
  • ストックが変化する 

 

新たな認知構造により、最初の読み手の認知構造には「合致しないところ」だった「わからないところ」も一部は合致することろが出てきます。そして、最初は「わからないところ」だったのが、くり返すなかで、読み手の認知構造と合致することろが出てきて、「わかるところ」に変化していくというメカニズムです。

 

飲食店のスモール起業での成功事例でも用いられたメカニズム

「わかる」ところに焦点を当てることをくり返していくことで、「わかる」ところが熟達し、より素早く活用できるようになり、余裕が生まれてきます。

 

行動分析学での考え方でくり返しお伝えした上記の考え方は、日経WOMANウーマン・オブ・ザ・イヤー2019を受賞された、連日行列のできる超・人気店となったにもかかわらず「残業ゼロ」を実現した飲食店でも活用されていることを発見しました。

 

 佰食屋が従業員にてもらっていることは、「誰がやってもできること」です。極端に言ってしまえば 、ロボットでもできること、なのかもしれません。肉は毎日同じ部位を取り扱いますし、毎日同じものを100食つくり、提供します。メニューは全部説明が書いてありますし、レジも3店舗全部同じ機種です。年齢・性別・学歴・経験を問わず、誰がやっても、3か月もあれば身体で覚えられます。

 でも、毎日毎日同じことを繰り返していると、なにも考えなくても、自然と身体が動くようになります。とにかく「毎日100食売り切ること」に集中できます。

 すると、なにが起こるか。

 頭が空っぽになって、ほかのことを考えられる余裕が生まれます。そこがわたしたちの「狙い」なのです。

 毎日同じことを繰り返すからこそ、些細な変化や違和感に気づくことができます。

 その違和感感から生まれるのは、お客様が「もっと過ごしやすくなる」、あるい自分たちが「働きやすくなるため」の小さな、でも価値のあるアイデアです。

 

出典:『売上を、減らそう。』 著:佰食屋 中村朱美 P.118~119

 

KTK(高速大量回転)法的に読みかえてみると、

とにかく、わかるところ、知っているところ に集中すると、わからない部分を考えられる余裕が生まれます。

 

「わかる」ところだけ読んで「わからないところ」は読み飛ばすことを繰り返しても理解や記憶が進むことを、身体面から解説してくれている例でした。

 

売上至上主義になりつつある現代の資本主義社会で、売上減をビジネスモデルとした佰食屋の開発ストーリーを解説する『売上を、減らそう。』は、KTK法を学ぶ上で学習の支えになる一冊です。

 

1つだけ紹介すると、非常識とも言えるビジネスモデルを批判されたときに対する考え方です。

 

著者の中村氏が当初「佰食屋」のオープン前にビジネスモデルを提示したところ、専門家の人からは、

 

「そんなの、うまくいくわけがない」

「アホらしい」

 

とケチョンケチョンに言われていたようです。

 

著者の中村氏は、けなされたときこそ落ち込んだそうですが、「見てろよ!」と、逆に燃えたとのことです。

 

これまでになかったアイデアだからこそ、専門家に受け入れてもらえなかった。だから、わたしたちがうまくいくことを証明してやろう、と。

 

出典:『売上を、減らそう。』 著:佰食屋 中村朱美 

 

KTK(高速大量回転)法を学習しはじめた当初は、従来の学校で習う読み方とは真逆とも言える読み方ですし、実践している人も少ないので、これで本当に大丈夫だろうか?という不安なことと思います。

 

デビっちんも実際そうでしたが、「脳の学習原理に沿う勉強法」という解説があり、シンプルかつ美しい理論があったから実践し続けることができました。そんな時に、『売上を、減らそう。』があったら比較的マイナーな学習方法の習得中の心の支えになるし、KTK(高速大量回転)法の理論の学習が加速したのでは?と思います。

 

そもそも、

 

売上を減らす=範囲を絞る

 

的な感じありますしね。

 

考え方の大枠が同じであれば、その中に出てくる要素に共通点が多いのは当然ですからね。「頑張るのではなく仕組みでカバーする」とか『合格る技術』のコンセプトそのままです(驚)

 

記憶できる・理解できるのは、2秒前からきまっている!? 

脳科学者である池谷裕二先生の著書の中で、英単語を覚えてもらうという暗記テスト実施についての論文(2006年『ネイチャー神経科学』)があります。覚えてもらう単語の内容は、机とか椅子とか服など、日常にごくありふれたシンプルな単語です。その単語を覚えているとき、覚えていないときの脳波の状態を計測したという実験内容です。

その結果に驚きました!

 

測定された被験者の脳波を見るとわかるんだけど、単語を提示するよりも、なんと約2秒も前の時点ですでに、テストで正解になる場合と、不正解になる場合とでは、脳の活動が違う。つまり、問題の内容にかかわらず、2秒前の時点で正解か不正解かが、実験者にはわかる。

 

出典:『進化しすぎた脳』-中高生と語る「大脳生理学」 著:池谷裕二  P.348

 

英単語を覚えられるかどうかは、暗記する直前の脳のゆらぎで決まっているとのこと。

 

2秒も前に!

 

ということは、いくら熟読して頑張って読んでも理解できるとは限りません。なぜなら、机や椅子といった単純な英単語よりも、複数の単語が組み合わされる文章はより複雑だからです。

 

なので、よくわからないときはさっさと飛ばして、脳波の調子の良いときに巡り合う確率を高めるためにも何度もくり返し読むのが効率的です。

 

あらゆる分野に応用可能である考え方

飲食店の例がたまたまKTK(高速大量回転)法の考え方と近かかっただけでしょ?と思われるかもしれません。

 

しかし、知能と知能がせめぎ合うチェスと肉体と肉体がぶつかり合う太極拳で世界チャンピオンになったジョッシュ・ウェイツキンが『習得への情熱』の中で、学び方は同じことを証明してくれています。

 

「より小さな円を描く」の言葉を見つけてみてください。

 

『習得への情熱』は『売上を、減らそう。』よりも値が張りますし、字も細かく内容も哲学的な部分も入って小難しいので、どちらか1冊だったら『売上を、減らそう。』から読むのがオススメです。ただ、何にでも応用可能なのは『習得への情熱』なので、読書や学びが好きな人には是非読んでもらいたい本です。

 

おわりに

飛ばし読みしても理解が進む大きな理由は以下の2つです。
  • 複雑な知識はより単純な知識の組み合わせ
  • 学習しやすいのは自分の認知構造に合致しているとき

 

自分にとって楽なところ、理解が進みやすいところを中心にくり返すことで脳に余裕を持たせ、そこで開放された脳のリソースを使って未知なる部分の理解を理解していくメカニズムです。

 

読書や資格試験の勉強だけでなく、ビジネスやスポーツでも成果が出ている考え方ですので、あなたに関連のある分野で実践してみてください!

 

今回の記事で解説した内容は、以下の本で詳しく学べます。

 

 

 

 

 

それでは今回はこのへんで。

デビっちんでした♪